【外国人参政権の是非】在日外国人にもひとり1票を!あなたは賛成・反対!?
外国人参政権とは
外国人参政権とは、外国人が政治に参加する権利のことです。2023年現在、日本において外国人参政権は認められておらず、現行憲法下では日本国籍を持つ国民に参政権が与えられています。
政治に参加する権利とは、どのようなものがあるのでしょうか?選挙が行われた際に投票することができる選挙権、選挙に立候補することが出来る被選挙権、その他にも国民投票・国民審査権などがあげられます。今回は日本における「参政権」問題について解説します。
日本国民・外国人の区別
外国人参政権のテーマにおいて重要なことは、制度上の日本国民と外国人の定義を理解することです。感覚的に、肌の色や身体的特徴などで区別するのではなく、制度上の区別を理解することが重要です。
法律上では、日本国籍を持つ人のことを日本国民、日本国籍を持たない人のことを外国人と定義します。国籍とは、特定の国の構成員である資格のことを指し、国籍を付与する範囲はそれぞれの国が自分たちで決めることができます。そのため、伝統・歴史・政治や経済情勢によって、国籍を付与する範囲がそれぞれの国ごとに異なります。
日本では、出生時に条件を満たしているか、日本国籍を持つ親による認知の届出、帰化の3つのうちいずれかによって国籍が得られるとされています。
- 法務省:https://www.moj.go.jp/MINJI/minji78.html
- 出入国管理法及び難民認定法:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=326CO0000000319
帰化とは?永住との違いは?
日本国籍を持たない外国人が日本国籍を取得し日本人となるためには、帰化といった手続きを踏まなければなりません。
「引き続き5年以上日本に住んでいること」「20歳以上で日本の法律行為能力を有していること」などの要件があり、書類や面接等の審査を通じて法務大臣の許可が下りれば、帰化となります。
日本国籍を持たない外国人が、日本に永続的に滞在できる永住権といったものもあります。
帰化しなかった、出来なかった外国人の中には、永住権を持ち、日本に滞在している人もいます。
日本国籍を持たず、永住権のみを持つ人にとっては、参政権を持たず、原則公務員になることも認められていません。また、スポーツの世界大会等で日本代表になるためには日本国籍が必要となるケースも多くあります。
- 外国人雇用・就労VISAサポートセンター:https://hanna-visa.com/kika
外国人参政権への賛成意見・反対意見
外国人参政権への賛成意見としては、外国人を含む多様な価値観からの意見を政治に反映できること、納税義務のある外国人が自分たちの支払った税金の使い道に意見を反映できること、などが挙げられています。
一方で反対意見としては、日本国や日本国民にとって不利益な意思決定がされる可能性があること、外国人の増加に寄与して治安の悪化が懸念されること、外国人の集団移住等により事実上外国人に占領される地域ができる可能性があること、などが指摘されています。
外国人参政権をめぐる立場
外国人参政権をめぐる立場は、国政において参政権を認めるのか、地方自治において参政権を認めるのかも分かれています。大きく、国政も地方も認める立場、地方のみ認める立場、国政も地方も認めない立場の3つに分けられます。
また、地方選挙における選挙権まで認めるといった立場もあれば、自治体の住民投票のみ参政権を認めるといった立場もあり、それぞれ複雑な議論がなされています。
まとめ
外国人参政権の賛否が議論されることによって、日本の意思決定の中に誰が参加するのかを考えるきっかけになったと思います。
参政権を外国人に認めることは、多様な意見の反映につながるといった肯定的な意見もあれば、日本国に不利益な意思決定がされるといった否定的な意見もあり、議論の過程を理解し自分の意見を考えてみることが重要と思います。