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【諸派】無所属の違いとは?メリット・デメリットや政党助成金の制度などを解説

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諸派一覧|諸派議員と無所属議員の違いって?

選挙の際に、「諸派」や「無所属」といった言葉を目にしますが、具体的にどのような違いがあるのか、ご存知でしょうか?

「諸派」と「無所属」、言葉は似ていてもその意味合いは大きく異なります。政治や選挙において重要な役割を持つ両者の違いを、図解を交えながら分かりやすく解説していきます。

それぞれのメリット・デメリットも比較しながら見ていきましょう。

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「諸派」ってそもそも何?

「諸派」とは、政党要件を満たしていない、もしくは満たしていない複数の政治団体によって構成されたグループを指します。

政党要件とは、政治団体が「政党」として認められるために満たすべき条件のことで、公職選挙法で以下のように定められています。

  • 国会議員5人以上を有すること
  • 直近の国政選挙で、有効投票総数の2%以上を得ていること

「諸派」は、これらの条件を満たしていないため、「政党」とは区別されます。そのため、「諸派」は政党交付金(税金から政党に交付されるお金)を受け取ることができません。

また、上記の政党要件を満たしてなくとも地方議会に議席の多い政治団体が報道上では、「諸派」と扱われないケースもあります。

都民ファーストの会や大阪維新の会(日本維新の会の母体であり、厳密には日本維新の会から独立した別の政治団体・地方政党)、減税日本などは、国政に議席を持たないものの諸派ではなく自由民主党共産党と並んで政党として報道されることも多くあります。(政党交付金の交付はなし)

主要な諸派・政治団体

近年諸派から国政政党になった政党

2020年以降に諸派から国政政党になった政党は、以下の3つです。

「諸派」と「政党」の違いをわかりやすく解説

「諸派」と「政党」の違いを簡潔にまとめると、以下のようになります。

項目政党諸派
定義公職選挙法上の要件を満たした政治団体政党要件を満たしていない、もしくは満たしていない複数の政治団体によって構成されたグループ
政党交付金受け取ることができる受け取ることができない
組織力一般的に大きい比較的小さい
政策の幅広範な政策を扱うことが多い特定の政策に特化していることが多い

「政党」は、組織力や資金力があり、広範な政策に取り組むことができる一方、「諸派」は、特定の政策に特化し、地域密着型の活動を行うことが多い傾向にあります。

諸派・無所属のそれぞれのメリット・デメリット

「諸派議員」とは、「諸派」に所属する議員を指します。一方、「無所属議員」は、いずれの政党や政治団体にも所属していない議員です。

「諸派議員」は、同じ理念や政策を持つ仲間と活動できるというメリットがある一方、「無所属議員」は、特定のグループに所属しないため、より自由な立場からの活動が期待できます。

「諸派議員」と「無所属議員」には、それぞれメリットとデメリットが存在します。ここでは、それぞれの立場におけるメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

「諸派議員」の場合

メリットデメリット
独自の政策を訴求しやすい国政への影響力が小さい
政党のしがらみにとらわれない選挙活動が不利になることも
地域の声を反映しやすい 

メリット1:独自の政策を訴求しやすい

「諸派議員」は、巨大な組織である「政党」に所属していないため、特定の政策に特化し、独自の視点から政策を訴求しやすいというメリットがあります。

これは、有権者にとって、自身の考え方に近い議員を見つけやすいという点でメリットと言えるでしょう。

メリット2:政党のしがらみにとらわれない

「諸派議員」は、「政党」に所属していないため、政党の意向に縛られることなく、自身の信念に基づいた活動を行うことができます。そのため、特定の利益団体や支持団体に偏ることなく、より中立的な立場から政策を判断できる可能性があります。

メリット3:地域の声を反映しやすい

「諸派議員」は、「政党」のように全国的な組織を持たないことが多いですが、その分、地域住民との距離が近く、地域の課題や要望を直接聞き取りやすいという強みがあります。そのため、「諸派議員」は、地域の声を国政に届ける役割を担うことが期待できます。

デメリット1:国政への影響力が小さい

「諸派議員」は、「政党」に所属していないため、国政における発言力や影響力は限られてしまいます。

国会では、議員立法や予算案審議など、重要な役割を担いますが、「諸派議員」は、少数派であるため、自身の意見を政策に反映させることが難しい場合もあります。

デメリット2:選挙活動が不利になることも

「諸派議員」は、「政党」のような大きな組織の支援を受けられないため、選挙活動においては、資金面や組織面で不利になることがあります。

選挙活動には、ポスターやチラシの作成・配布、選挙事務所の設置、運動員の確保など、多額の費用や人手が必要となるため、「諸派議員」は、資金調達や支持者の獲得に苦労することがあります。また、テレビや新聞等での取り扱われ方も消極的で周知に課題があります。

「無所属議員」の場合

メリットデメリット
自由な立場を貫ける情報収集や政策提言が難しい
特定の支持層に限定されない選挙で当選するハードルが高い

メリット1:自由な立場を貫ける

「無所属議員」は、特定の政党や政治団体に所属していないため、しがらみにとらわれず、自身の信念に基づいた自由な政治活動を行うことができます。

政党の意向に左右されることなく、独自の視点から政策を判断し、発言することができます。

メリット2:特定の支持層に限定されない

「無所属議員」は、特定の政党の支持層に限定されないため、幅広い層の有権者から支持を得られる可能性があります。

政党の枠にとらわれず、様々な意見を聞きながら、より中立的な立場から政治活動を行うことができます。

デメリット1:情報収集や政策提言が難しい

「無所属議員」は、政党のような組織的なサポートを受けられないため、情報収集や政策提言において苦労することがあります。

政党に所属する議員は、党本部や政策秘書などから、様々な情報提供や政策立案のサポートを受けられますが、「無所属議員」は、自身で情報収集や政策研究を行う必要があり、負担が大きくなってしまいます。

デメリット2:選挙で当選するハードルが高い

「無所属議員」は、政党の公認を得ていないため、知名度が低く、組織的な選挙活動が難しいという現状があります。

政党に所属する議員は、政党の知名度や組織力を背景に、選挙活動を行うことができますが、「無所属議員」は、自身で選挙資金を調達し、支持者を増やす必要があり、当選するためには、多大な努力が必要です。

諸派議員と無所属議員に関するQ&A

Q. 諸派議員や無所属議員は、国会でどんな役割を担うの?

A. 諸派議員や無所属議員も、他の議員と同様に、国会において立法や予算審議などの重要な役割を担います。法律案の提出、質疑応答、委員会活動などを通して、国政に参与します。

Q. 諸派議員や無所属議員を選ぶメリットは?

A. 諸派議員や無所属議員を選ぶメリットとしては、既存の政党とは異なる視点や政策を期待できる点が挙げられます。特定の政党のしがらみにとらわれず、地域の声や国民全体の利益を重視した活動を行うことが期待できます。

Q. 諸派議員や無所属議員は、なぜ政党に所属しないの?

A. 諸派議員や無所属議員が政党に所属しない理由は様々です。特定の政党のイデオロギーとは異なる独自の政策を掲げたい場合や、政党政治のあり方に疑問を感じている場合など、様々な理由が考えられます。

まとめ

今回は、「諸派議員」と「無所属議員」の違いに焦点を当て、それぞれのメリット・デメリットを解説しました。

「諸派議員」と「無所属議員」は、既存の政党とは異なる立場から、国民の声を政治に反映させる重要な役割を担っています。「諸派議員」と「無所属議員」の違いを理解した上で、それぞれの候補者の政策や主張をよく吟味し、自分たちの代表としてふさわしい人物を選び、投票することが大切です。

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著者について
政経百科編集部
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監修者
選挙・ニュース・授業がもっと楽しくなるをモットーに政経・社会課題を分かりやすく解説します。みんなの「参考書」を目指して情報発信中!様々な政治経済や社会に関する情報を提供し、読者の皆さんに理解や共感をお届けしています。
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