【社会民主党】現在の党首・今の副党首や政策・歴史は?連立政権についても!
社民党とは?共産党との違いや立憲民主党と合流論も解説
日本社会党が改称してできた社会民主党。社会民主主義を掲げていますが、実際に社民党とはどのような政党なのでしょうか。今回は社会民主党について詳しく解説していきます。
概要
- 党首:福島瑞穂福島瑞穂
- 副党首:大椿裕子・新垣邦男
- 幹事長:服部良一
- 設立:1996年1月19日
- 国会議員数:3人
- 党員数:13016人
- 略称:社民党、社民
設立背景
1901年5月18日、安部磯雄、片山潜、西川光二郎、木下尚江らが中心となり社会民主党を結成しました。この社民党は人類平等、軍備全廃、土地・資本の公有などの「理想綱領」8か条と貴族院廃止、普通選挙実施、治安警察法廃止などの「行動綱領」28か条を掲げました。
自社さ政権とは?
自社さ連立政権とは、1994年6月30日から1998年6月までの自由民主党・日本社会党(1996年1月19日以降は社会民主党)・新党さきがけによる連立政権のことです。社会党とさきがけの「社さ政権構想」に自民党が加わる形で「自社さ共同政権構想」が制作され、自社さ連立政権が成立しました。社会党・さきがけ・自民党を竹下登が主導する政権構想で、戦後政治の55年体制にピリオドを打った政権でした。
土井たか子党首時代の経歴
総選挙に向けた立て直しの一環として、1996年9月28日、社会党時代に委員長を務めた土井たか子が党首に復帰しました。
総選挙後に閣外協力として引き続き連立政権に参加しましたが、1998年5月に連立政権から離脱しました。第7回党大会で自社さ連立政権以来の旧幹部が退き、幹事長に福島瑞穂、政審会長に辻元清美など市民派が重要ポストに就きました。これ以後、自由民主党に対する対決姿勢が強まりました。
2000年から2003年にかけて女性議員の比率が増加して社民党の衆議院議員が男性9人で女性10人になり衆参の国会議員の男女比がほぼ同数になりました。
2002年9月17日の日朝首脳会談において、北朝鮮側が日本人の拉致を公式に認めたことで、社会党時代より朝鮮労働党と友党関係を結んで積極的に交流し、少し前まで拉致捏造説をとっていた社民党は、それまでの拉致問題への対応を巡って世論から非難に晒されることになりました。
福島瑞穂党首就任後の経歴
2003年11月15日、福島瑞穂が党首に就任します。幹事長には自治労出身の又市征治が就任し、労組、エコロジー派、消費者運動、市民派 (NPO) 等の吸収を目指して、新しいグローバリゼーションの状況に対抗可能な社会民主主義を模索しました。
2006年、第10回党大会で「社会民主党宣言」を採択しました。
民主党連立政権参加・民主党政権離脱
2009年の第45回衆議院議員総選挙で圧勝した民主党が政権を獲得します。この際、社会民主党は国民新党と共に、政策合意に基づく歴史的な民社国連立政権に参加します。この3党合意により、鳩山内閣において、党首の福島の閣僚入りが決定し、基本政策閣僚委員会が設定されました。
しかし、普天間基地移設問題で、鳩山は結局自公連立政権時代の案に近い内容で政府案をまとめ、福島にも同意の署名を求めましたが、福島瑞穂代表はこれを拒否し、内閣府特命担当大臣を罷免されました。党内では、「党首たる福島が罷免された以上連立を維持する意味がない」として、連立解消を求める意見が大勢となり、2010年5月30日に開いた全国幹事長会議で、最終的に連立を解消することを決定しました。
社民党の現在
立憲民主党との合流や社会民主党内の分裂を巡って協議を重ね、2021年1月13日、分裂後初となる立憲民主党との党首会談が行われ、衆参両院での統一会派を維持するなどの連携維持を確認しました。
さらに同年8月18日、社民党や新社会党や緑の党などのリベラル・革新勢力を機軸として、さらなる立憲野党勢力の野党の連携を後押しする「共同テーブル」が設立されました。共同テーブルは「いのちの安全保障確立に向けて非正規社会からの脱却を目指す」ことを理念とするネットワークとなることを目指しています。
また、2023年の党首選挙では福島瑞穂のみが立候補したため、無投票での3選が決まり、2024年の党大会で正式に承認されました。
社民党と共産党との違い
共に歴史のある政党として、比較されることも多い社会民主党と共産党。似ている政策がある事や野党共闘で協力することも多く、どこに違いがあるのか気になる方もいるのではないでしょうか?
社民党の前身である日本社会党は、非共産党系の労働運動などが団結してできました。当時の社会党は、社会主義革命を志向する人がいる一方で共産党に忌避感を持つ人も少なくなかったり、右派と左派に分裂したこともあったりと幅広い考えを持つ人に支援されていました。
また、外交の分野では、中国共産党との距離感やソ連との関係などで、共産党と社会党で大きな隔たりがあったといえます。
現在は、当時と比べて社会情勢や外交環境などが変化しており、政策的には、共産主義を目指す政党と社会民主主義を目指す政党という違いが大きな違いのひとつと言えます。
しかし、与党自民党に対峙するスタンスなど近い部分もあり、選挙協力することも少なくありません。また、野党共闘の枠組みで、立憲民主党やれいわ新選組と連携することも多くあります。
政策
社民党は実際にどのような政策を行っているのでしょうか。今回は基本政策に焦点を当てて見ていきましょう。
いのちと健康、安心の福祉社会
- 医療・保健・介護・福祉
- 子ども・子育て
- 教育・文化
格差・貧困の解消と地域経済―非正規社会からの脱却
- 働く・雇用
- 若者・団塊ジュニア
- 地域経済とまちづくり
地球環境と人間の共生―持続可能な農林水産業
- 脱原発・地域エネルギーと温暖化対策
- 農林水産業
- 災害・復興
自治体こそ人権保障の砦
- 人権・共生、市民の司法
- ジェンダー平等社会の実現
戦争反対! 自治体を平和と民主主義の砦に!
- 地方分権と自治
- 平和・憲法
主な出身議員
- 新垣邦男
- 福島瑞穂
- 大椿裕子
- 辻元清美
- 吉田忠智
- 吉川元
- 照屋寛徳
まとめ
現在、福島瑞穂党首が率いる社会民主党。社民党が掲げる政策は今後どのように実現されていくのでしょうか。今後の動向に注目です。
参考になるサイト
- 社民党 SDP Japan|https://sdp.or.jp/
- 国立国会図書館|社会民主党の結成(初期社会主義)|https://www.ndl.go.jp/modern/cha2/description20.html
- NHK政治マガジン|”政権交代”その意味は|https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/101472.html