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【ベーシックインカム】導入のメリット・デメリットを徹底解説

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【ベーシックインカム】導入のメリット・デメリット

最近よく聞くキーワード「ベーシックインカム」「何もしなくてもお金がもらえる」というイメージを持ってる方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、ベーシックインカムのメリット・デメリットを解説します!

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ベーシックインカムとは?

ベーシックインカムは、「全ての個人が、権利として、無条件で、普遍的に、一定の額のお金を定期的に受け取れることができるという理念・制度」のことです

BI(びーあい)とも略されます

つまり、誰でも同じ金額のお金を一律で定期的に貰える制度です。
国から月々○○円支給されるといったイメージが分かりやすいです

現在でも、健康で文化的な最低限度の生活を保証するために、生活保護など様々な制度がありますが、生活保護との違いは誰でも受け取れる制度であることです。
生活保護を受け取るためには、収入面などの様々な条件を満たして申請する必要性がありますが、ベーシックインカムは全ての国民に無条件で現金が支給されます

ベーシックインカム導入のメリット

ベーシックインカムを導入することによるメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

貧困や少子化の対策

毎月一定の金額を貰えることによって、多くの国民は最低限の生活を維持できるようになります。

働いているのに、貧困から抜け出せないワーキングプアの問題や金銭的な不安から子供を持てないなどの問題の対策になるとわれています

長時間労働の削減・労働環境の改善

無条件に収入が得られるため、長時間労働や劣悪な労働環境に縛られる必要が減るため、職業選択の幅が広がると見られています。

働き手に選ばれない企業は淘汰され、生き残りのために労働環境の改善が迫られるといわれています。

多様な働き方・学び直しの機会ができる

毎月一定額の現金が得られれば、フルタイムの仕事に縛られず、パートタイムや副業といった働き方の選択肢が増えます。

また、一時的に職に付かなくても毎月一定額貰えるため、再チャレンジや学び直しの機会が得やすいといったメリットもあります。

家庭環境や健康状態に合わせて働くことができるようになります

ベーシックインカム導入のデメリット

ここまでは、ベーシックインカムのメリットをまとめてきましたが、現行制度を抜本的に変えるためデメリットもあります。

財源の確保が困難

ベーシックインカムの実現には、莫大な予算を充てる必要があります。
1人あたり7万円だと仮定すると年間100兆円の財源が必要となります。

その予算をどこから捻出するのかが大きな課題となります。

労働意欲の低下

無条件に一定の収入が得られることによって、「働かなくても良い」「努力をして、出世をしたり、売上を上げたりしなくてもいい」といった考えを蔓延させ、労働意欲や競争意欲が低下するといった懸念があります。

そのため、国全体の生産性が落ちてしまうことが危惧されます

ベーシックインカムに対する日本の政党の姿勢(2017年衆議院議員選挙時点)

 ここからは、政党別のベーシックインカムに対する考え方をみていきましょう。

自由民主党(反対)

自由民主党は、明確に反対の立場をとっています。

全ての国民に対して、最低限の所得保証を行うベーシックインカムではなく、自助・共助・公助の基本理念にたって、必要な人に適切な支援をできる社会保障制度の強化を目指すとしています

立憲民主党(やや賛成)

一方、立憲民主党は、ベーシックインカムの導入に対し肯定的です。

ライフスタイルに中立で公平な税制にするために、給付的税額控除への転換を訴えています。給付付き税額控除とは、一定の所得を下回った場合に負の税制を取り入れること(所得税マイナス○○円といったイメージ)で、低所得者の支援を行っていく制度のことです。

日本維新の会(やや賛成)

日本維新の会は、賛成ではあるものの、政策の優先順位や実現性を考慮し、難しいのではないか、という疑問を投げかけています。

「理念は正しい。だが、財源確保など議論すべき課題も多い。」と回答しています

公明党(やや反対)

公明党は、やや反対の立場のようです。

公明党は、現行の年金・医療・介護・生活保護・保育といった社会保障制度の廃止や縮小を懸念しています。必要な人に必要な社会保障制度を提供するために慎重な議論をする姿勢です。

ベーシックインカム導入を訴える有名人

ここからはベーシックインカムに対して賛成の意見を表明している有名人をご紹介します。

堀江貴文

「本当に働かなくても生きていける」とい考え方の1つにベーシックインカムを挙げており、日本で導入すべきと発言しています

ひろゆき(西村博之)

生活保護の不正受給の問題やそれによる生活保護に対する偏見、プライドによって生活保護が貰えないなどの課題を指摘しています。ベーシックインカムを導入することによって、結婚率や少子化対策にも繋がるとしています

まとめ

社会保障制度の議論において、よく話題にあがるベーシックインカム。貧困問題、少子化問題、世代間格差など、様々な問題の解決策とされる一方で、財源論などの課題もあります。

ベーシックインカムについて知ることによって、日本の社会保障がどうあるべきか考えるきっかけになると思います。

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政経百科編集部
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