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【インフレ・デフレ】どっちがいい?仕組み・スタグフレーションなど

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インフレーションとデフレーションとは?分かりやすく解説!

物価や賃金の変動は、私たちの生活に大きく影響します。

上がると「インフレ」、下がると「デフレ」になりますが、

この記事ではそれぞれの意味や関連するキーワードをご紹介します。

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インフレ・デフレと物価

インフレ(インフレーションの略)とは、物価が継続的に上昇することで、デフレ(デフレーション)とは、物価が継続的に下降することを指します。

物価というのは、ものの価格を平均化したものを指します。世の中に出回る全ての商品・サービスを指したり、1世帯あたりが消費する平均の商品・サービスの価格の合計を指したり、生活必需品とされるものの価格の合計を指したり、時々によって定義が変わりますが、それぞれの場面にあった指数が使われるのが通常です。

例えば、携帯電話ひとつを取ってみても、多くの人がガラパゴス携帯を使っていた時代と多くの人がスマートフォンを持つようになった時代では、携帯電話の重要度や役割が変わり、単に携帯電話の平均本体価格が上昇しても物価全体の上昇とはいえません。また、車の利用が多い地域と少ない地域ではガソリン価格の変化における家計への影響の大きさが変わってきたりするため、物価というものに対して明確な定義をすることは難しくあります。

今回は厳密な定義というよりも、インフレとデフレのイメージが掴めるように情報をまとめていきます。

インフレになるとどうなる?

インフレになると、物価が継続的に上昇し、通貨の価値が下がります。1000円の範囲内で買えるものが少なくなることを通貨の価値が下がると表します。

たとえば、りんごが1個50円の状態から、60円、70円、80円、…と上がり続けているようなイメージです。

インフレが起こると、企業の売上が上がり、従業員の給料が増え、ものを買おうとする気持ち(購買意欲といいます)が高まります。しかし、給料の上昇のペースよりも早く、ものの値段があがってしまうと、人々の生活は苦しくなってしまいます。物価が1%上昇したら、次の日から給料も1%上昇するといった即時性はなく、急なインフレにもデメリットがあります。

また、物価が上昇していく割合のことをインフレ率ともいいます。

デフレになるとどうなるの?

デフレになると、物価が継続的に下落し、通貨の価値が上がります。1000円の範囲内で買えるものが多くなることを通貨の価値が上がると表します。

たとえば、りんごが1個100円の状態から、90円、80円、…と下がり続けているようなイメージです。

ものの値段が低くなると、その分売上が下がり、給料が減ったり、企業は解雇といった選択肢をとらなければならなくなることもあります。

ハイパーインフレ

インフレが加速して止まらなくなることをハイパーインフレといいます。一般的には1ヶ月に50%以上のインフレ率となることを指します。1ヶ月にそれだけのインフレ率となることはほとんど無く、経済学的にはめずらしい現象といえます。

日本では、第二次世界大戦後しばらくハイパーインフレだったと言われています。

戦争や大災害が要因となったり、内紛等による政府の信用失墜、国債や通貨の発行過多によって通貨に対する信頼がなくなった時などに起こりえます。

デフレスパイラル

デフレスパイラルとは、物価の下落と経済の縮小が相互作用的に起こることです。

物価下落により企業の収益が下がる、賃金が下がる、解雇や採用の縮小が行われ、購買意欲が下がりより物価の下落が加速するといった流れでデフレから脱却できなくなるといった現象です。

スタグフレーション

スタグフレーションとは、景気の後退とインフレが同時に進んでいる状況です。一般的には、物価が下落している時は景気が後退し、物価が上昇している時は景気が上昇します。

賃金や会社の収益が上がらない中で、原油価格の高騰を起因とする急激な物価上昇が起こるとスタグフレーションとなります。

賃金が上がらない中で物価が上がっていくので、人々の生活は苦しくなっていきます。

経済政策はどこを目指していくべきか

現在は、インフレになりすぎても、デフレになりすぎても生活に支障が出るとされており、スタグフレーションも避けなければいけないと言われています。

経済学者や考え方によってインフレ率の目標(これをインフレターゲットといいます。)は違いますが、いずれにせよインフレターゲットに向かって効果的な政策を行うことが必要と言えます。

まとめ

様々な考え方がある経済学。その基礎を知り、自分の考えを持つためには、インフレやデフレといったキーワードを理解することが必要不可欠です。

参考になるサイト

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政経百科編集部
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