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【国際連合】国際連盟と違いは?本部や加盟国、常任理事国・何してるのかなどをわかりやすく解説!

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国連・国際連合とは?なぜできた?目的・役割など

国際問題や安全保障の話題となると、避けては通れないものの1つに国際連合があります。

国際連合は、どのような経緯で設立され、どのような役割を担っているのでしょうか?

今回は、国際連合(国連)について解説していきます。

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【国際連合】国連とは?

国際連合(国連)とは、第二次世界大戦を防げなかった反省を元に国際平和の実現のために世界的に協力をしていくための組織のことです。

第二次世界大戦後に発足し、現在では世界のほとんどの地域を網羅する193カ国が加盟をしています。

国際連合の目的は、主に以下の3つとされています。

  • 国際平和・安全の維持
  • 諸国間の友好関係の発展
  • 経済的・社会的・文化的・人道的な国際問題の解決

なぜできた?国連設立の経緯

国際連合発足のきっかけは、第二次世界大戦が起こってしまったことです。

それまでも国際連盟という枠組みありましたが、大国の不参加や脱退などにより、第二次世界大戦を防ぐことができませんでした。

第二次世界大戦の戦時中から、国際連合の発足に向けた動きが始まり、終戦後に正式に発足しました。

1941年、アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領とイギリスのウィンストン・チャーチル首相が会談し、大西洋憲章が提唱されました。

そこでは、国際連盟に代わる国際平和機構を創設するとの構想が示されていました。

1943年には、モスクワ(現在のロシア)でアメリカ・イギリス・ソ連による外相会議が開かれ、第二次世界大戦後に国際的な平和機構を再建する必要性が訴えられました。

1945年には、サンフランシスコ会議が行われ、その中で50か国が国際連合憲章に署名を行いました。

その後、1945年10月24日に国際連合が正式に発足し、10月24日は国連デーとされています。

国際連盟・国際連合の違い

国際連盟が第二次世界大戦を防げなかった背景として、3つの問題点が指摘されています。

そして、国際連盟と国際連合の大きな違いもその3点にあります。

大国・有力国の不参加

国際連盟は、国際平和の世界的な枠組みであったものの、主要国内での足並みが揃っていないという以下のような問題点もありました。

  • アメリカ:国内での批判により最後まで不参加
  • ソ連:1939年に除名
  • ドイツ・日本・イタリア:1930年代に脱退

それを踏まえて、国際連合では発足当時からアメリカ・ソ連(現在ではロシア)が現在まで加盟しており、今では193か国が加盟しています。

全会一致の法則

国際連盟では、全会一致の法則が採られており、1国でも反対すれば物事を決定できず、スムーズな意思決定ができなかったという問題もありました。

一方で、国際連合では、全加盟国で構成される総会が1国1票の多数決を採っており、国際連盟よりもスムーズな意思決定が可能となっています。

武力行使ができない

国際連盟では、武力行使が規定されておらず、他国への侵攻などに対して有効な制裁が行えなかったことも指摘されています。

国際連合では、常設の軍隊を持たないものの、安全保障理事会での決定により、加盟国が兵力を提供し、国際連合としての武力行使が行えることになっています。

そのほかの違い

その他にも、以下のような違いがあります。

国際連盟国際連合
設立年1920年(第一次世界大戦後)1945年(第二次世界大戦後)
本部ジュネーブ(スイス)ニューヨーク(アメリカ)
提唱者ウィルソン大統領(アメリカ)フランクリン・ルーズベルト大統領(アメリカ)とチャーチル首相(イギリス)
元となった
考え方
14か条の平和原則(1918年)大西洋憲章(1941年)

国連の組織・役割は?

では、果たして国際連合はどのような組織を持ち、どのような役割を果たしているのでしょうか?

国連の組織

国際連合は、6つの主要機関とその下の付属機関・補助機関を持ち、その他の様々な専門機関・関係機関と連携しています。

6つの主要機関は、以下の通りとなります。

  • 総会
  • 安全保障理事会(安保理)
  • 経済社会理事会
  • 信託統治理事会
  • 国際司法裁判所
  • 事務局

国連の役割

国連がになっている役割には、以下のようなものがあります。

  • 経済制裁や休戦管理、軍縮などの国際平和・安全の維持活動
  • 途上国支援やSDGs推進等の経済社会開発
  • 人権保障
  • 自然災害・紛争等の復興支援やインフラ整備等の人道援助
  • 国際法の発達

国連の加盟国

現在、世界中の193カ国が国連に加盟しています。

加盟国は総会に参加し、議決の際には1国1票の投票権を持ちます。

なお、国際連合憲章には加盟国の資格停止・除名の規定がありますが、過去に発動されたことはありません。

また、投票権は持たないものの総会へオブザーバーとして参加出来る国・地域・国際組織等もあります。

国際連合総会オブザーバーには、以下の国・地域・国際機関などがあります。

  • バチカン市国
  • パレスチナ自治政府
  • 欧州連合(EU)
  • 東南アジア諸国連合(ASEAN)

常任理事国とは?

国際連合とよくセットで使われる用語として常任理事国があります。

常任理事国とは、国際連合の安全保障理事会において恒久的に理事を務める5カ国のことです。

現在の常任理事国は、以下の通りです。

  • 中華人民共和国(1971年までは中華民国)
  • フランス
  • ロシア連邦(1991年まではソビエト連邦)
  • イギリス
  • アメリカ合衆国

安全保障理事会の重要決議の際には、常任理事国は拒否権を持っており、5か国のうち1か国でも反対した場合には議決が出来ません。

まとめ

今回は、国際連合について簡単にまとめてきました。

国際連合は、第二次世界大戦の反省を活かして、国際協力のため設立されましたが果たして適切に機能しているのでしょうか?

今後もそれぞれの問題に対して、どのような対応をしていくのか注目していきましょう。

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