経済・ビジネス

【金利のある世界】個人や中小企業への影響は?マイナス金利政策解除の背景を解説!

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金利のある世界とは?どうなる?何年ぶり?

この記事を読むことで、金利の基本的な概念や、マイナス金利政策がどのように私たちの生活に影響を与えるかを理解できます。

金利がプラスに転じることで何が変わるのかを分かりやすく解説します。

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金利とは?

金利のある世界について考えていく前に、そもそも金利とはどのようなものなのでしょうか?

金利とは、お金を借りる際に支払う利息のことです。金利の高さは、個人や法人などお金を借りる側への負担となるだけでなく、経済全体でお金の貸し借りがどのくらい起こるのかにも影響を与え、景気全体に関わってきます。

金利の上昇・低下によって、以下のような影響があります。

金利の上昇

  • 企業の資金調達コスト増加による設備投資の減少
  • 住宅ローンが組みづらくなる事による住宅購入の減少
  • 預金に対する金利の上昇による預金の増加

金利の低下

  • 企業の資金調達の負担が減少し、設備投資の促進
  • 住宅ローンの金利が低下することによる住宅購入の増加
  • 預金金利が低下することによる投資や消費の促進

このように、金利の変動は経済活動全体に大きな影響を与えるため、中央銀行は金融政策を通じて金利をコントロールし、経済の安定化を図っています。

マイナス金利政策とは?

マイナス金利とは、文字通り金利がマイナスになる状態を指します。

具体的には、日本銀行が金融機関から預かる預金の一部に対して、マイナスの金利を適用する政策です。

つまり、通常なら日本銀行に預けると金利により預金が増えるものの、マイナス金利政策のもとでは預けていると決められた金利の分だけ預金が減少していく状況になります。

これにより、金融機関は日本銀行に預金するよりも、企業や個人への貸し出しの増加を促します。

マイナス金利政策の目的には以下のようなものがあります。

  • 長期的なデフレからの脱却
  • 円高の是正
  • 企業の設備投資と個人消費の促進
  • 2%のインフレ目標の達成

何年ぶり?金利のある世界とは?

金利のある世界とは、マイナス金利政策が解除され、市場でお金を借りる時にも金利が上昇する経済状況のことを指します。

2024年3月、日本銀行はマイナス金利政策の解除を決定しました。これは、2016年にマイナス金利政策が導入されてから約8年ぶりの大きな金融政策の転換となりました。

マイナス金利政策解除の背景には、以下のような経済状況の変化がありました。

  • インフレ率の上昇: 2%のインフレ目標に向けて、持続的な物価上昇の兆候
  • 賃金上昇: 大手企業を中心に賃上げの動き
  • 円安の進行: 過度な円安の進行による、輸入物価の上昇などの副作用の懸念
  • 金融システムへの影響: 長期的なマイナス金利政策が金融機関の収益を圧迫し、金融システムの安定性に影響を与える可能性

金利のある世界になるとどうなる?

マイナス金利政策の解除により、日本経済は「金利のある世界」へと移行します。

金利のある世界となることにより、私たちの生活や経済活動にどのような影響を与えるのでしょうか?

借入やローンの金利が増加

企業による借り入れの際の金利や住宅ローン・自動車ローン等にかかる金利が増加します。

過度な借り入れを抑え、インフレを抑制できる一方で、企業や家計にとっては負担が増えるといった側面もあります。

預金の利息が増加

預金にかかる利息が増加することにより、個人の銀行預金や会社による預入に対しては、より多くの利益を得ることができるようになります。

民間銀行の利益改善

民間銀行が日本銀行に預け入れをした際にマイナス金利が解除されることによって、民間銀行の負担が減ります。

金利のある世界と中小企業

金利のある世界となると、中小企業に対してどのような影響があるのでしょうか?

まず、借り入れに対しての負担が重くなることがあげられます。

返済における利子が高くなることによって、借入に対してより慎重にならざるを得ないのかもしれません。

また、金利上昇が有利に働く業種・不利に働く業種がそれぞれ出てくることにより、経済全体のバランスが変わる影響も少なくありません。

金利のある世界と私たち個人

金利のある世界は、私たち個人の生活にも大きな影響を与えます。

個人にとってのメリットは資産運用の預金金利や国債利回りの上昇と言えます。

金利の上昇における影響を上手く利用していくことで、資産形成に繋がるかもしれません。

一方で、ローンや借り入れたお金に対しては、返済の負担が大きくなります。

まとめ

金利のある世界となることは、企業や個人の経済全体に大きな影響を与えます。

金利による影響を理解し、金利の上昇によって、私たちの周りでどのような変化が起きるのかを考えなければいけない機会なのかもしれません。

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政経百科編集部
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