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【エシカルファッション】基準・ブランド例・問題点、目的・メリットなど

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エシカルファッションとは?ファストファッションとの違いは?

エシカルファッションという言葉を聞いたことがありますか?

近年、安くて質の高いものだけでなく、地球環境への配慮や生産過程での労働環境などを商品購入の際に考慮するエシカル消費という考え方が広まっています。

誰もが毎日身につける衣服の分野で、エシカル消費を取り入れたエシカルファッションとは一体どのようなものなのでしょうか?

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エシカルファッションとは?

エシカルファッションとは、「環境を破壊しない」「労働者から搾取をしない」といったエシカル消費の考えを取り入れてるファッションや衣服の事を指します。

日本でも、地球環境保全の取り組みやSDGsが企業に求められていく風潮の中で、様々な分野で地球環境や労働環境に配慮したエシカル消費が注目を浴びました。

中でも衣服の分野では、エシカルファッションとして、素材や生産工程に配慮することが求められています。

エシカルファッションとファストファッションの違い

ファストファッションとは、最新の流行を取り入れた、商品を安価な価格で、短期間で大量に生産・販売するファッション・衣服のことを指します。

消費者にとっては、安価で流行を取り入れた商品を手にすることが出来る一方で、以下のような問題も抱えています。

  • 大量生産・大量廃棄という環境資源の消費
  • 生産過程における産業廃棄物や温室効果ガスなどの環境負担
  • 海外などの劣悪な労働環境の工場の使用

商品を短期間に大量に安く提供するために、人件費を削減して洋服を生産することや環境に負担がかかることなどの負の側面が出てきてしまいます。

ファストファッションがそのような問題を抱えているのに対して、生産過程で適切な賃金を支払い、安全な労働環境を確保することや環境に負担の少ない製法や素材を使用することなどを重視したファッション・衣服がエシカルファッションです。

エシカルファッションの10の基準

では、具体的にはどのようなファッション・衣服の事をエシカルファッションと呼ぶのでしょうか?

ロンドンで設立されたEthical Fashion Forumでは、エシカルファッションの10の基準を定めています。

  • 安価で使い捨て型の「ファストファッション」に反対する
  • 生産する労働者の賃金・権利・労働環境を守っている
  • 持続可能な生活を支える
  • 有毒農薬や化学物質の使用問題に取り組んでいる
  • 環境にやさしい素材を使用、または開発している
  • 水の使用を最小限にしている
  • リサイクル、エネルギーやゴミ問題への取り組みをしている
  • ファッションの持続可能性を開発・促進している
  • 取り組みを報告し、解決策を広めようとしている
  • 動物の権利を守っている

エシカルファッションのきっかけは?いつから話題?

2010年あたりから、エシカルファッションという言葉が言われ始めました。

世界的な地球環境への関心やフェアトレードへの注目が高まり、安くてよい商品を提供するだけでなく、持続可能な社会への取り組みが求められるようになっていきました。

なかでも、2013年にバングラデシュで起こった「ラナ・プラザ崩落事故」は、国際社会に、とりわけアパレル業界に大きな影響を与えました。

ビルの違法増築が、崩落事故の原因とされており、死者1,100人以上、負傷者2,500人以上とされています。

犠牲者のほとんどは縫製工場で低賃金労働をしていた若い女性たちで、労働者の働く環境整備や安全管理を怠っていたことが指摘されました。

そうした社会問題に注目が集まり、エシカルファッション・エシカル消費への関心は年々高まっています。

エシカルファッションに取り組むブランド

Stella McCartney(ステラ・マッカートニー)

ステラ・マッカートニーは、サステナビリティやエシカルファッションをコンセプトに設立されました。

皮革や毛皮を一切使用してないアニマルフリーや、オーガニックコットンの採用に取り組んでいます。

ユニクロ・GU

一部商品で、ペットボトルから作られた再生ポリエステルを使用するなど、自然に配慮した素材を活用しています。

また、店舗に古着回収ボックスを備え付け、回収された古着を世界各国の難民キャンプなどに寄付するといった取り組みも行っています。

無印良品

オーガニックコットン素材のシャツを販売したり、衣類製造時に出る残反・残糸を再利用して新たな商品を作る取り組みを行っています。

また、食品ロス削減やマイボトル・水筒を持参した人に水を無料で提供するなど、ファッション以外でもエシカル消費への取り組みを進めています。

まとめ

安くて魅力のある商品だけでなく、製造過程や環境への配慮も製品の価値として扱われるようになった現在では、様々な企業がエシカルファッションへの取り組みを進めています。

再利用された素材やオーガニック素材の商品を買うだけでなく、ひとつのものを長く使うことや不要なものを買わないなど個人単位でも様々な取り組みがされています。

今後どのような商品が生まれてくるのか、どのような消費行動が取られていくのか、注目していきましょう。

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政経百科編集部
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